イタリア勢の惨敗

まあ当然のごとく自分が一番堪えたのがこの話題です。
3月10・11日に行われたUEFACLの決勝トーナメント1回戦2nd leg。
ユベントスチェルシーに、ローマはアーセナルに、
そして我らインテルはユナイテッドに勝つことは出来ませんでした。
02-03シーズンにはベスト4に3チームが残ったセリエA勢の面影はありません。


イタリアの貴婦人であるユーベはカルチョスキャンダルで大ダメージを
受けてからはかつての圧倒的な強さは見られません。
どんなに内容が悪くても最後に勝つのはユーベというくらい強かったのに、
いまでは「八百長乙」と過去の成績すらもバカにされる始末。
最近よく見る話題では「過去に八百長していたからユーベ有利な笛がふけない」
と審判の微妙な心理状態が試合を左右することもしばしば。
このCLでは絶対与えてはいけないアウェーゴールを献上したあと、
キエッリーニが退場となって万事休す。
完全に試合巧者ではなくCLという大舞台に慣れてない印象でした。


ローマは近年評価の高いスパレッティの流動的なサッカーが今シーズンは見られない。
いくら監督が頭をひねろうともトッティという偉大すぎる存在はどうしようもない。
今シーズンはトッティがたびたび怪我でトップコンディションにないために苦労してます。
前半の不振は挽回しましたが未だにCL圏外の5位どまり。
この試合では同じように国内リーグで不振のアーセナルとの対戦で
かなり拮抗した1点ゲームでしたが最後はPKで敗戦。
このあたりはやはり「今のリーグの勢い差」が出てきた感じでしょう。


われらがインテルは国内では今年も独走状態に入り、
クラブ史上初の4連覇はほぼ確実と言ってもおかしくない状況。
だからこそCLの方に期待がかかりましたが結局ベスト16どまり。
モラッティ会長がCLを取るためだけに招聘したモウリーニョ体制だっただけに残念。
しかし自分は1年目で取るというのはさすがに難しいと思っていたのでそこは別にいい。
ただモウリーニョが行ったインテルというチームへの変革がいまだ見れないのが問題。
開幕時に期待されたマンシーニクアレスマという両翼を用いた4-3-3構想は頓挫。
結局スタンコビッチをトップ下におく4-4-2に落ち着いたがこれではマンチーニ体制のまま。
攻撃の手段がズラタンマイコンの個人による突破力に頼りきりというのも改善されていない。
なによりあのプライドの高そうなモウリーニョが自分の考えと違う4-4-2を
勝つためだけに使い続け、それで勝てなかったのがなんというか寂しい限り。
それならリーグで3位くらいに落ち込んでもいいから4-3-3を使い続けて欲しかった。
まあこのあたりは結果論でしかないですがね。


これからはもう来年のCLを見据えた改革しかありません。
問題ははっきりしていてズラタンのパートナー」「中盤の構成力の向上」
「守備陣のフィジカル強化」あたりが何よりも解決すべき課題。
ズラタンのパートナー」は今はアドリ、バロテッリという超怪物たちですが、
いかんせん二人ともサッカーをやる以前の精神面での問題が克服できてないw
どちらも潜在能力は本物なのに太りすぎたり、荒い気性で余計な問題を起こしたり…
というわけでここには本当に波の少ない確実なゴールゲッターが待ち望まれます。
可能性としてはアルヘンコネクションを利用したアグエロテベスの名前がよく出たり、
モウリーニョの愛弟子であるドログバも未だに噂されてます。
「中盤の構成力の向上」は試合を見れば絶対に必要だと誰が見ても思うはず。
安全な横や斜めへのパスばかりでFWを追い越すような突っかけた動きも皆無。
だからこそ独力で突破できるズラタンマイコンばかりになるのですが…
ここでは最低2人はパスがうまいorオフザボールの動きに優れた選手が是非とも欲しい。
前者ではジエゴアクイラーニなど、後者はランパード(万能型ですが)などがあてはまるでしょうか。
理想はカンビアッソが底で守備に専念し、残りの2人or3人は攻撃をメインタスクとする。
「守備陣のフィジカル強化」はユナイテッド戦の二失点がヘディングだったことが象徴的でした。
まずこの試合に望む前にスタメンのコルドバとサムエル以外はリバスしかいないくらいカツカツで、
マンチーニ体制の頃から守備陣の怪我があまりにも多すぎる気がします。
年齢も軒並み30才オーバーで20代はキブとリバスのみ。
経験という意味では頼りになりますが肝心の試合に出られなければ意味がないわけで。
優秀なセンターバックが各チームにひしめくプレミアとの差を一番感じるセクションです。


特にインテルを熱く語ってしまいましたが、UEFA杯に回ったミランも早々に敗退と
イタリア・セリエAの凋落っぷりは見るにも耐えません。
ただひとつかなりポジティブな見方をするとプレミアほど金融危機の影響は受けないということ。
外資がどんどん参入し、わが世の春を謳歌しているプレミアリーグ
間違いなく「今一番儲けているリーグ」です。
ただその外資はこの金融危機に直撃してるのがほとんどです。
チェルシーアブラモビッチはチームを売るとか言われてますし、
リヴァプールのオーナーもひとりが撤退するといわれています。
その点セリエAはよく言えば地元に根付いたクラブ経営なので
大きな儲けもなければ大損をするような心配性も少ないです。
ここは世界情勢を鑑みても身の丈にあった堅実な経営を進め、
数年かかってもいいから世界最高リーグの名を取り戻して欲しいものです。
ただそれには強くなる以外にも暴力問題を解決しないといけないのですがね…


本当はこれ以外にもネタがあったのですが思った以上にサッカーに
熱くなってしまったので一旦終わりとしますw
あとタイトルは「時代の終わり」ですがはっきり言ってカルチョの時代は
2、3年前にとっくに終わってるっていうツッコミはなしの方向でおねがいしますw