インテルCL決勝進出!

そんな久しぶりの更新をした理由はなんといってもこれが一番でしょ!
というわけで我らがインテルナツィオナーレ・ミラノが38年ぶりにヨーロッパの最高峰にたどり着きました。


準決勝の相手は現在世界最強といわれる昨年の覇者FCバルセロナ
今シーズンの開幕前には両チームのエースであるイブラヒモビッチエトーの大型トレード。
そしていきなり実現したCLのグループリーグでの対決。
その時は一敗一分でインテル側の完敗でした。
だがその後のインテルは違った。
まずレアルマドリーと同じように呪縛となっていた決勝トーナメント一回戦でのチェルシー戦。
モウリーニョスタンフォードブリッジに帰還したこの対決で
ここ3年ほどヨーロッパを席巻し続けていたプレミアの首位チームを破った。
呪縛を解き放ったインテルは続くCSKAモスクワという伏兵にも何とか勝利。
以前にもビジャレアルなど格下と思われていた相手に負けていただけにここも成長したと言えるでしょう。
そんな戦いを乗り越えミランと戦った02-03シーズン以来の準決勝進出を果たしたインテルの前に
再び立ちはだかったのがこちらも絶好調のバルセロナだったわけです。


第1戦では自然がインテルの味方をします。
ヨーロッパ全土を混乱に陥れたアイスランドの火山噴火でバルサの選手たちは
飛行機が使えずに1000kmものバス移動を強いられたのです。
「言い訳にはならない」というグアルディオラ監督の強気の発言むなしくバルセロナは沈黙。
逆にインテルは効率のいいカウンターであのバルセロナから3点を奪うことに成功します。
ここでも相手の疲れがあったとはいえ先制されてから逆転できたのは紛れもない強さですよね。


ただ勝つだけではなく2点差をつけての3-1勝利を言うのはホーム&アウェー戦ではとても重要で、
バルセロナは絶対に2点以上が必要という「攻める姿勢」を強要されるわけです。
もともとバルセロナのチーム哲学からして2点以上をとるのは「当たり前」なのに、
この強迫観念がチームにプレッシャーという硬さをもたらしたのは否めないでしょう。
そのあたりの気持ちを稀代の名将モウリーニョはことごとく読み切っていた。
対戦前には相手をあおって自軍には冷静さを促す。
このことが第2戦でも徹底されていたことがわかります。


第2戦の開始28分にしてインテルは中盤のフィルターであるモッタを2枚目のイエローで失います。
おそらくインテルはこの試合も守備を起点にして鋭いカウンターを仕掛けるつもりだったでしょう。
ただ残り60分以上もある中で一人失ったことの意味を瞬時に理解したのです。
「この試合ではとにかく点を与えないことを第1にしなければいけない」と。
残りの10人がすべてこの思いを持ったインテルはまさにカテナチオでした。
後半には攻めの中心であるスナイデルとD.ミリートを守備的なムンタリコルドバに変える徹底ぶり。
バルセロナ側ももちろんだまっているわけではなかったですが、
最終的にはピケのオフサイド気味の1ゴールだけでした。
このゴールにより試合は1-0でホームのバルセロナの勝利。
しかしやはり第1戦の2点差が響き、インテルが決勝進出を果たしました。
全てはモウリーニョが描いた青写真どおりというわけでしょうか。


最初に最高峰に達したと言いましたがもちろん終わりではありません。
決勝の相手はこちらもドイツの古豪バイエルン・ミュンヘン
今シーズンはリベリを何とか引き留めに成功し、逆にマドリーからロッベンを獲得。
この両翼の破壊力のおかげで直前のリーグ戦では7-0の圧勝。
準決勝ではリベリを失っても3-0と攻撃力は抜群といえます。
この対決ではまずリベリが復帰できるか否かが最大の注目ポイントでしょう。
準決勝1st legでの一発レッドにより課せられた罰則は3試合の出場停止。
2nd legで1試合消化したもののこのままでは決勝戦には出れないわけです。
当然ながらバイエルン側は罰の軽減を申請していますがこれがどうなるかは重要でしょう。
あとは両チームともに言えることですがフィジカルコンディションの維持が大変。
今年は各国リーグがかなり優勝争いが激化しており、
バイエルンインテルともにもちろん優勝争い筆頭にいるので消耗が尋常じゃないはず。
決勝までの約1カ月で新たな怪我人を出さず、しかもリーグ戦も優勝を目指すのは至難の業。
このような試練を乗り越えたチームだけが優勝できるわけです。


われわれインテリスタは長年苦汁をなめ続けてきました。
この準決勝だって世間的に見ればおそらく8:2くらいでバルセロナファンが多かったでしょう。
それくらいバカにされ続けたインテルが夢を託したのはスペシャルワンといわれる名監督。
就任二年目にしてラストピースといわれる世界最高峰のセンターホール・スナイデルを手に入れ、
ついにチームは本当の強さを手に入れました。


もうバカにされるのは十分だろう。
この辺りでいっちょ悪者軍団の本当の強さを見せつけてやれ!