日本対ブラジル

最近家に帰る=W杯を見に行くという感じになってるおかげで全くネット繋いでませんでしたwというわけで誰も期待してないでしょうが日本の今回のW杯での雑感を。


世界の壁は高かった…と言う事でいいんでしょうか。しかしこの言葉を3回目のW杯で使わなければいけないのがなんとも悲しいことですね。しかし日本のライバル韓国はW杯にはずっと出場しているものの勝利できず、初めての勝利が日韓大会だったことを考えると日本もこれくらいでへこたれてはいれませんね。


しかし不安なのがこのW杯後の日本サッカーの行方です。代表の中核を担っていた中田は引退の可能性がかなり騒がれています。しかし今回のW杯の代表はいわゆる「黄金世代」が中心だったため、中田だけ引退してもそこまでの損失はないと思う。この黄金世代は現時点で25〜26才であり、次の南アフリカでは30才前後と脂の乗り切った年齢で挑戦することが出来るだろうからです。


問題はこの先にあります。この黄金世代の下の選手が駒野と茂庭というアテネ世代以外今回のメンバーにはいないのです。W杯で上位を競うヨーロッパや南米の国は30才を越えたベテランから、20前後のまだ未来の明るい選手まで幅広く選出します。それはもちろん今大会で優勝するために選んだベストメンバーということもありますが、その後の大会をにらんで自国の優秀な若手をアピールする場でもあるのです。例えば今で言えばアルゼンチンのメッシなんかはちょっとサッカーをかじった人くらいなら聞いたことがあると思いますが、あのマラドーナの再来と言われるくらいの逸材です。こういう選手がいるアルゼンチンを対戦国はどう思うかというと、「今は勝てるかもしれないが数年後には歯が立たないかもしれない」という畏敬の年を抱くはずです。またそういう優秀な若手はヨーロッパのビッグクラブに青田買いされ、一番重要な時間を恵まれた環境で過ごすチャンスにもなるわけです。


話が少しそれましたが今回の日本代表にはそういった他国がうらやむような若手が選出されることはなかった。つまり今度の南アフリカまでの4年間で期待すべき若手の台頭の機会がほとんど失われてしまったのです。もしここにルマンの松井であったり、ヘラクレスの平山といった選手が選出されていたら、今の日本の中高生くらいのサッカー選手を目指す学生も「俺たちくらいの年齢でもやれるんだ」という自信につながったでしょうが…


よく言えばジーコは確かに現時点での「日本の最強メンバー」を選んだかもしれません。しかし現実の結果はその最強をもってしても世界の足元にも及ばないグループ最下位というものでした。この結果は明日の日本代表を目指す若手にとってはあまりにも痛い。自分たちの尊敬する先輩たちが完膚なきまでに叩きのめされたのなら自分達が世界に通用すると自信を持てといわれても土台無理な話でしょう。


ですから月並みではありますが本当にこれからのサッカー日本代表は「ゼロからのスタート」になると思います。次回のW杯にも今回の黄金世代から多くのメンバーが選出されるかもしれません。しかし今回の戦いから彼らに期待をかける国民はかなり少なくなるでしょう。ですから次に脚光を浴びるのは間違いなく若手になるはずです。平山のように20才から海外に挑戦するも良し、鈴木啓太のように地道に国内のクラブで実績を残すも良し。過程はどうであれ、「自分達が南アフリカの主役になる!」という強い気持ちを抱いて今後の4年間を過ごして欲しいものです。