「水平線まで何マイル?」体験版レビュー

このブログのトップでもリンクつけて紹介している期待の新作「水平線まで何マイル?」の体験版がようやくできたのでレビュー(兼製品版プレビュー?)をして見たいと思います。


たしか以前に大まかな説明はしたと思うんですが一応舞台設定から。正確な年代は出ていないんですがおそらく現実世界よりは50年くらい未来のお話だと思います。学園の設定が「窮屈な都会から一歩出た自然環境が豊かな学園を売りにしていたが、20年くらいで寂れて都会の方に学園ごと移動した。」という感じで説明されているし、その後出てくる「ライトモーターグライダー」なるものの存在が未来を想像させます。実際この単語でググってもこの「水平線〜」関係のページしか上がってきませんでしたから空想の産物と思われます。一応Wikipediaの記事を紹介しておきます。
グライダー - Wikipedia
あらすじは主人公が所属するやる気のない部活である「宇宙科学会」の廃部の危機を何とか免れるため、実績を作ろうと上記の「ライトモーターグライダー」の大会に出場することになる…と言うもの。


次にキャラ紹介。主人公は平山空太(そらた)。背が高いだけで特別勉強が出来るわけでもなく、運動が得意なわけでもない。ただ幼少時にパラグライダーなどで遊んだ経験有。おかげでスカイスポーツに関しては常人よりちょっと詳しかったりする。実際ゲームやってて「何でこの主人公こんなに詳しいの?」とびっくりしたりw基本的に面倒くさがりで宇宙科学会に入ったのも中身のない部活だったから。ただ本質的には熱い部分も持ってて結構乗せられやすいタイプだったりする。
メインヒロインはトップバナーにも描かれてる宮前朋夏(ともか)。主人公の幼馴染で運動神経抜群だけど勉強ダメダメの典型的スポーツ少女。器械体操を経験していてオリンピックも目指せるくらいのレベルだったとか何とか。体型はどう見ても貧乳…というほどでもないが間違いなく巨乳ではない。ちなみに声は声優名知らなかったけど聴いたらすぐにわかったwそれ散るの希望の中の人ですね。
サブヒロイン1は執行委員長名香野陽向(ひなた)。もうどう見ても一番人気にする気満々だろうというくらいいろんな要素がつまった魅力的なヒロイン。まずお堅いイメージの委員長キャラなのにただバカ正直なだけで結構扱いやすかったり、ビジュアルではボンキュッボンが揃った見事な肉体。また主人公を最初敵視していたことから軽くツンデレ要素も含まれており、もう大抵の人はクラっといっちゃうんじゃないでしょうかw
サブその2が津屋崎湖景(こかげ)。主人公とは宇宙科学会での後輩という関係。とても人見知りが激しく、主人公も打ち解けるまでに相当苦労したとのこと。ただ人との付き合いを良く知らないだけで仲良くなるととても頼りにしてくれる。まさに「ザ・後輩キャラ」とでも言うべき感じか。体型もロリで水着は一人スク水、そして極めつけはナデナデキャラということでこっちも人気が集中しそうですねぇ。
サブその3は宇宙科学会の会長である古賀沙夜子(さよこ)。適当な部活の会長だけあって生活態度は適当そのもの。会話をしていても妙に気象現象を比喩に使うため話が通じないこともしばしば。ただそののらりくらりとした立ち居振る舞いとは別に頭脳明晰、スポーツ万能、スタイル抜群と女性としては非の打ち所がなかったりする。宇宙科学会を廃部の危機にまで陥れたかと思えば、強引にグライダー大会に参加すると言い出したりわかりやすいトラブルメイカーですね。こういうタイプは恋愛に持ち込みにくいでしょうから逆に個別シナリオが楽しみです。
サブその4は花見麻里矢(まりや)。学園内で真面目に活動していて実績十分の「航空部」のエースパイロット。話の中ではグライダー大会出場をかけて宇宙科学会と対立するいわば敵キャラ。この体験版ではつっけんどんな態度しか見られませんでしたが、個別ルートではどう見てもデレるんだろうなぁと思うとニヤニヤしてしまいますwクォーターであり外人っぽい見た目をしているが本人はれっきとした日本人だということを気にしているみたい。
大体の登場人物はこんなところ。


次に肝心のゲームの中身の感想について。
個人的には体験版としては凄く楽しめた作品でした。期待感をあえて数値化すると90点くらいにはいくかも。まず目に付くのは画像の美しさでしょう。タイトルやあらすじからもわかるとおり、この作品のイメージは「空」と「海」。この2つの背景を描くのは超有名背景集団草薙ということで個人的にはもう文句のつけようがないです。また自分は初めてなんですけれども16:9のアス比がデフォルトになった画面も新鮮ながら見やすかった。通常部分は右半分がテキスト、左半分に人物を表示し、一枚絵の時にはベーシックな下にテキストが表示される方法をとっており非常に見やすかったです。
次に特筆すべきは魅力的なキャラの多さでしょう。上で紹介したようにメインヒロインの朋夏が一番影薄いんじゃないかと思えるくらいしっかりした個性を持っているために会話部分に飽きが来ない。特にやはり陽向のキャラのインパクトといったらないですよ。間違いなく製作側が「お前らこういうキャラが好きなんだろ!」という目的で作ってるwそりゃ店舗予約特典でもこのキャラの商品ばかりになりますわな…。また忘れてはならないのがサブキャラの男性陣。上ではあえて紹介しませんでしたが、このブログの右側のリンクバナーで紹介されている教官はもう強烈にもほどがあります。なんてったって中の人はあの人ですからね…
そして作品のテーマも個人的には押さざるを得ないポイントです。完全に私的な話ですがもうこういう爽やかな「部活動」もので、且つ季節は「夏」、舞台は「空と海」…自分の好きな単語のオンパレードな訳です。作品が発表されたときから漠然とした「期待」だったものがこの体験版を通して「確信」に変わりました。この作品は間違いなく自分の大好きなものになるであろうと。
あとこれは人によって好みが分かれるであろうテキスト部分ですが…わかりやすくいうとハルヒテキストでした。つまり一人称である主人公が喋るときには普通「」がつき、考えている部分や地の文などではたいがい「」はつけませんよね?ところがこのテキストでは「」なしの文章のはずがいつの間にか台詞になっていて、対話相手がいきなり返事をしてくるのです。これはプレーしててちょっと違和感あるなぁと思って気づいたときには「ああハルヒのやりかたかぁ」となんか妙に納得してしまいました。シナリオの南総鉄道さんは新人さんらしいのですがこういう書き方をするんだなぁと事前に知れてよかったです。もし小説版のハルヒの文章が苦手な人はこの作品もちょっと慣れないかもしれないですね。


ただ最後にちょっと不満な点を2点ほど。
まず主人公が普通。これは恋愛ゲームとしてはしょうがないんでしょうけどもうちょっとこった設定にしてほしかった。どう見ても幼馴染の朋夏は主人公のことが好きなのにそれに全く気づかない…いわゆる鈍感なタイプですがそういう主人公は本当に見飽きてるわけで。体験版なのでまだわかりませんが、製品版をやった暁には主人公に対する印象が良くなりますように。
2点目は音楽です。これはデモムービーだけ公開されてるのでよろしかったらご覧ください。これに関しては正直言って期待はずれも良いとこです。片霧烈火はもともとあんまり好きじゃなかったんですが、「作品のテーマにあった曲を作る」という点では評価してきました。ただ今回は作曲が別の人ということもあり、あんまOPには向かない曲だなぁとしか感じませんでした。あとHPで公開されてる茶太のイメージソングの方はまずまずといったところ。OPもせめてこのくらいの曲を作って欲しかった。


とまあいろいろ書きましたが、個人的には今月末の発売が超楽しみになるくらいいい体験版でした。この期待が裏切られないことを祈っています。